2012年12月25日火曜日

プリンター機種の違いによる色の相違について













先日、オリジナル消しゴム(オンデマンド印刷)のオーダーを頂いたお客様から、

校正データをご案内した時に、
ディスプレイ(PDF)で見た時の色のイメージと
実際のプリンターで出力した時の色が違い過ぎます。
どっちが本当なんでしょうか?という相談を受けました。

「色」については、名入れの仕事をしていますので
非常に気を使うことなのですが、本当にイメージがガラっと変わるので
大変ですよね。特に紺、青系や赤、茶系などは微妙ですね。

まずは、ディスプレイでの色の再現について見てみましょう。

ディスプレイの色の出し方は、皆さんご存知の通り
光の三原色(RGB)です。
R(レッド)、G(グリーン)、B(ブルーバイオレット)の組み合わせで
全部重なると白になります。これを加法混色といいます。


パソコンのモニタで表示される画像は、すべてRGB方式で、色を見ています。

一方、紙(白)に出力する場合は、CMYKを使います。
シアン(Cyan)、マゼンタ(Magenta)、イエロー(Yellow)、黒(Black)によって
表される色の表現方法です。
混ぜれば混ぜるほど黒くなっていきますので、これを減法混色といいます。

ですので、同じデータでも、
RGBとCMYKでは、色出力の方式が違いますので
色の違いがはっきりと出てきます。

フォトショップエレメンツには、もともとCMYKモードはついていませんので

無理もありませんが、フォトショップCSを使ってデザイン入稿していただく方でも
色設定については、RGBのままだったりということもよくあります。


アドビ社のテクニカルガイドのカラーモデル

また、お持ちのプリンターもクセモノです。
メーカーにより、CMYKのインクにはそれぞれ特徴があり、
プリンタの設定にも大きく影響を受けます。
(同じデータでも、エプソン、キャノン、リコー、ゼロックス、HPなどメーカーが違えば、
使われているインクも違いますし、
レーザープリンタやインクジェットプリンタなど印刷方式によっても違ってきます。

ヨドバシカメラさんなどの用紙売り場を想像いただくとわかりますが、

通常の上質紙をはじめ、写真用の光沢を表現するコート紙、ケント紙などなど
プリント使用される用紙の種類にも、色の再現は大きく影響を受けます。




エプソン [000276]ディスプレイ表示とプリンターで印刷した結果の色味が異なる原因と対応

Adobe Community: プリントの色調整について

今回の例で言えば、
お客様でのプリンターのカラー色の出方がかなり違うようでしたので、
一番整合性のとれるPDFで確認頂いた色で、
弊社側でそれに出力するといった方式で対応いたしました。
小ロット場合は費用もかかるので、なかなか難しいですが、
一番良いのは、現物での色校正です。
目で確認いただくのが一番です。



名入れグッズの作成には、こうした環境の違いによる相違を防ぐため
多くは、DICPANTONEなどの特色指定方式をとっております。

名入れノベルティ商品は印刷物と違って、
素材が金属だったり、樹脂だったり、布だったりと様々なものあります。

工業印刷における特色指定や白引加工については今度また
ご案内したいと思います。








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